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虹彩の宝石箱-資料室-
初めて見たのは、暗い赤の目。
私以外、何も映っていない。
私が動いて、喋って、笑ったのを見て、赤い目は少しだけ明るくなった。
だけど、笑うことは一度もなかった。
それからずっと、いろんな話をして、彼のことを見ていた。
何かを諦めたような顔。いつも何かを創って、壊しての繰り返し。
その間、外では色んな生命が生まれて、消えて、どんどん変わっていったけど、それには興味がないみたい。
自分で創ったのに。いつもつまらなさそう。
…そうだ。他に誰かいれば、少しは変わるかも?
散歩中に見つけた、お世話焼きの瑞獣さん。
それから、生贄として放り出されてきた、死神の子…
うん、当たりだったかも?前よりは楽しそう。
でも結局、笑うところはまだ見れてない。
他には…何をしよう? まあいっか。
時間制限もないし。そのうちどうにかなるよね~。
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