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「角の無い鬼というのは、善い鬼なのだそうだ」

包帯を巻きながらそう言った貴方の姿。私、未だに忘れられないわ。

角を取った張本人が言う事かしら。まあ、今となっては笑い話。気にしていないけれど。

でも、角が無くなったのも、結局は良かったのかもしれないわね。

お陰で人間のお友達が出来たし、妹みたいに思える子も、出来た。

…それなのに。折角できたお友達を、助けることは出来なかったわ。

きっと、一生後悔することになるのでしょうね。この先も、ずっと。

ー私の願いは一つ。

どうか、大切なあの子達が……何時までも元気で、そこにいてくれますように。

ーねえ、貴方も見守ってあげて頂戴ね。

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